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【俺の家の話】能もプロレスも知らなくても楽しめるドラマ(ネタバレあり)

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クドカンこと宮藤官九郎さんの作品は、

今まであまり私の肌には合わないのか、

ちゃんと見たのは「あまちゃん」と「ゆとりですがなにか」ぐらいだと思います😅

 

俺の家の話」も正直、長瀬智也がプロレスと能?

どっちもまったく興味ないし、これは見ないなとたかをくくっていたのですが、

1話から3話くらいまでなんとなくチラチラと見ているうちに、

すっかりクドカンワールドに引き込まれていたのでした。

 

このドラマを語るには、ネタバレなしでは難しいので、

ネタバレ見たくない方はどうぞ引き返して下さいね

【俺の家の話】能もプロレスも知らなくても楽しめるドラマ(ネタバレあり)

 

最初は家を継ぐことを拒否して20年以上前に家出した

プロレスバカの道楽息子・観山寿一(長瀬智也)が、

能楽人間国宝の父親(西田敏行)の危篤をきっかけに出戻って、

介護に勤しみつつも家族団らんして、

笑いもあるけど最後は泣けるホームドラマ的な話なんだろうなぁ😊

と思っていたわけですよ。

 

でもこれだけでも十分に面白くて、

とにかく出てくるキャラクターが濃い!

登場人物紹介

観山寿三郎は、二年前に脳梗塞で倒れ下半身に麻痺が残っているため、

公演をすべて断わっています。

その後危篤状態に陥りますが、見事に復活。

しかし認知症の傾向があり、数分前のことを忘れてしまうようになる。

女癖が悪く、寿一に厳しい。

 

志田さくら(戸田恵梨香)は寿三郎の介護ヘルパー兼婚約者として登場し、

過去にも高齢者の遺産を狙う女として遺族にネットで晒されているが、

「介護したことで相手の寿命が延びているのだから、

その対価として遺産をもらうのは当然」

と、さくらは言ってのけています(笑)

 

観山寿限無桐谷健太)は、

寿三郎の一番弟子として小さい頃から寿一と遊んだりしていたが、

寿一が家出をしたことによって芸養子となる。

宗家を継ぐのは自分ではないとずっと考えていたが、

なんと寿一とは腹違いの兄弟だったことが判明。

40歳にして反抗期を迎えることに(笑)

 

観山秀生(羽村仁成)は寿一の一人息子の小学5年生。

学習障害多動症の兆候があると診断されてフリースクールに通っている。

しかし能の稽古を続けるうちに多動症の傾向が改善されてゆく。

 

そして主人公の観山寿一は、

家出をした後、リングネーム「ブリザード寿」として、

アメリカでチャンピオンまで上り詰めますが、

帰国後に離婚を切り出され、

寿三郎の危篤を機に引退します。

能の練習をしながら、寿三郎の介護。

でも寿三郎が倒れたことによって、

宗家には収入がわずかしか入ってきません。

そして、家族に内緒でファイトマネーを稼ぐために、

再び「スーパー世阿弥マシン」としてレスラーに復帰することに。

 

この文章だけ読んだら、いったいどんな話なんだ?

収拾つかなくなるんじゃ?って思いますよね(笑)

しかもここに、さくらが世阿弥マシンに恋するくだりとかもあり、

本当に盛沢山なドラマなんですよね😊

親の介護問題と家族

生きている限り、ほとんどの人がぶち当たるであろう親の介護問題。

最初は寿一もその姉弟も押し付け合うような流れになりそうでしたが、

寿一が進んでお風呂での介護等を引き受けて、

なんとか丸く収まります。

 

私自身はまだこの問題にはぶち当たってはいないのですが、

母が祖父をグループホームへと入れなければならなくなった時、

泣いていたことを覚えています。

親との予期せぬ別れが「死」ではなく、

「専門家による介護の必要性」になることもあるんですよね。

それは永遠の別れではないとは言え、

本人にとっても家族にとっても辛いことです😢

 

そんなテーマを重さを残しつつも、

明るく表現してしまうクドカンはやはりすごい。

能とプロレスの世界

まさに静と動で、両極端なモノのはずなのに、

そんなに違和感なくこのドラマの中で両立しています(笑)

 

プロレス技とかはあまり詳しくないのですが、

とにかくスーパー世阿弥マシンの動きのキレがすごい✨

しかもこれ長瀬智也さん本人がスタントなしで演じているそうです😍

ということは、この華麗な技の数々は、

このドラマの中でしか見られないということですね。

 

能のシーンも俳優陣が演じているのですが、

独特の世界観の中で人間の繊細な心情とかを表現する

言わば今の舞台のような場が、

昔から日本にあったんだなぁと感動しました。

シックス・センス」な最終回

自慢じゃないですが、私は「シックス・センス」の最初の方で、

ネタバレに気付いてしまった人です(笑)

 

そんな私ではありますが、「俺の家の話」に関しては、

まったく伏線に気付いていませんでした。

寿三郎が「寿一はどこ?」って言ったのと同じ目線で、

ドラマを見ていたわけです。

そして寿一が死んでしまった現実に引き戻されて、

「どうして?なんで?嘘だよね?」と、

「?」マークでいっぱいになりながら、

もう一度ドラマ最終回の冒頭から見て、

一気にラストまで見ました。

 

能の舞台袖に寿一が洗面器を持って現れるシーンがありましたが、

自分がもう死んでいることに気付いていない霊なら、

ある意味リアルにそんなこともありそうだし、

何より霊の怖さを緩和させるための小道具だったのかも?

能の舞台って厳かな物であるがゆえに、

少し本能的に怖い部分も感じるし。

そこに寿一の霊が普通に出てきちゃったら、

まさにオカルト話になってしまう。

寿三郎以外には彼の姿は見えてないから、

周りの人からしても寿三郎が独り言を言ってるようにしか見えないし、

きっと普通に怖いですよね(笑)

 

何よりまさか親より先に子どもが死んでしまうなんて、

誰も予想だにしていなかったであろう最終回。

 

でも、人生にまさかなんてない。

だから今を大切に、家族を大切に生きようという

メッセージを強く感じました。

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